Blender

Blenderの設定ファイルの引継ぎ

前回、Blender起動時のStartupFileを変更する方法を紹介しました。

Blenderも3.0がリリースされて、私の環境でも3系に移行しました。
ですが、普通に起動すると、前回設定したはずのStartupFileが適用されません。

StartupFileは、Blenderのconfigで管理されています。

ついでに、追加したaddonも引き継がれていないようなので、
configleとaddonを移行する方法を紹介します。

結論

configファイル未設定の場合

スプラッシュ画面から、「Load old_version Settings」を選ぶ

configファイル設定済みの場合

configファイルを削除する

addonの移行

移行したいaddonを、移行先のディレクトリにコピーすればOK
(環境によってパスは異なります)

D:\Program Files\Blender\stable\blender-3.0.0+stable.f1cca3055776\3.2\scripts\addon

目次

  1. 結論
  2. 環境
  3. スプラッシュ画面から設定を引き継ぐ
    1. スプラッシュ画面を起動する
    2. Load old_version Settingsから起動する
  4. configファイルをリセットする
    1. configファイルを削除する
    2. configファイルを設定しなおす
  5. addonを移行する
    1. addonファイルを探す
    2. 移行先のディレクトリにaddonをコピーする
  6. まとめ

環境

OS: Windows10

Dependents
Blender: v3.2.1

スプラッシュ画面から設定を引き継ぐ

Blenderを起動するとスプラッシュ画面が開きます。
移行先の新しいバージョンのBlenderを初めて起動した場合
スプラッシュ画面から設定を引き継ぐことができます。

スプラッシュ画面を起動する

移行先のBlenderを起動します。

初めて起動した場合は、スプラッシュ画面の下に、「Load 3.0 Settings」というボタンが表示されます。
3.0の部分は、移行元のBlenderのバージョンになります。

もし、ボタンが表示されていない場合は
既にconfigファイルが作成されている状態なので、configファイルをリセットする から
一度configファイルを削除してください。

Load old_version Settingsから起動する

ボタンを押すと、Blenderのconfigファイルが前バージョンの内容で作成されます。
configファイルは、以下のパスで確認できます。(環境によって多少異なります)

C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Blender Foundation\Blender\3.2.1\config

設定したStartupFileが適用された状態でプロジェクトが起動しました!
以降は、スプラッシュ画面にボタンは表示されませんがStartupFileは適用された状態で起動します。

configファイルをリセットする

既に、スプラッシュ画面でconfigファイルの作成が完了している場合
一度configファイルを削除する事で、設定がリセットされます。

configファイルを削除する

configファイルは、以下のパスに設置されているので、このファイルを削除します。
configディレクトリをまるごと削除すればOKです。

C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Blender Foundation\Blender\3.2.1e\config

configファイルを設定しなおす

削除した後は、上で紹介した手順の通り
スプラッシュ画面から「Load old_version Settings」のボタンを押すことで、設定が引き継がれます。

addonを移行する

configは引き継げましたが、Preferencesを確認してみると
前バージョンで追加したaddonが、引き継がれていない事が分かります。

「Missing script files」という項目に、scriptファイルが見つからいアドオンの一覧が表示されます。
mmd_toolsは、前バージョンのBlenderで私が追加したアドオンです。

つまり、configファイルではアドオンの一覧を持っているけれど
アドオンの実態であるscriptファイルまでは引き継がれていない、という事です。

addonファイルを探す

私は、BlednerLauncherというソフトでBlenderのバージョン管理をしているので
そこで指定したインストール先のディレクトリを探します。

BlenderLauncherについてはこちらを参照してください。

私の場合は、以下のパスにaddonsディレクトリがありました。

D:\Program Files\Blender\stable\blender-3.0.0+stable.f1cca3055776\3.0\scripts\addons

ディレクトリの中を確認すると、addonが入っている事が分かります。

移行先のディレクトリにaddonをコピーする

addonファイルが見つかったので、移行したいaddonを選択して
移行先のaddonsディレクトリにコピーします。

今回は、Blender3.2.1に移行するので、以下のディレクトリにコピーしました。

D:\Program Files\Blender\stable\blender-3.2.1+stable.a2d59b2dac9e\3.2\scripts\addons

Blenderを起動して、Preferencesからaddonが有効になっているか確認します。

MissingScriptのエラーが解消され、mmd_toolsが無事に有効になりました。

まとめ

今回は、Blenderのconfigとaddonを移行する方法を紹介しました。

Blnederは頻繁にバージョンアップが行われるツールなので、移行作業を覚えておくと
新しいバージョンを気軽に試したりできるので、便利です。

ピックアップ記事

  1. 【Blender】MMDファイルをBlenderにImportするアドオン
  2. git add -p でファイルの一部をコミットする【Git】
  3. 【Blender】レンダリング結果を新規ウィンドウで開かないようにする
  4. 【CSS】おしゃれなラジオボタンを作る
  5. 【WPテーマ自作】UnderScoresの導入

関連記事

 
  1. Blender

    【Blender】拡張機能(アドオン)の基本的な使い方

    【2022.1.24】Githubからのダウンロード方法について追記し…

  2. Blender

    起動時の設定をカスタムする【Blender】

    Blenderを起動したときに、毎回立方体を削除するのは面倒です。Fi…

  3. Blender

    【Blender】Eeveeでガラスのマテリアル表現

    Blenderのeeveeを使ってガラスのマテリアルを作っていくシリー…

  4. Blenderの複数バージョンを簡単に管理できるBlenderLauncherの使い方

    Blender

    【Blender】複数バージョンを簡単に管理できる、BlenderLauncherの使い方

    Blenderを使っていると、最新版を入れて動かなくなったり、試験的に…

  5. Blender

    【Blender】起動時に強制終了してしまう問題

    Blenderを起動すると、コンソールが立ち上がった後にBlender…

  6. Blender

    【UE4】用語備忘録メモ

    UE4、Blenderを勉強するにあたって初めて知ったCG関連の用語を…

カレンダー

2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最近の記事

  1. Ruby on Rails

    【Rails】selectメソッドで特定の条件を満たす要素を取得する
  2. Blender

    【Blender】拡張機能(アドオン)の基本的な使い方
  3. Blender

    【Blender】レンダリング結果を新規ウィンドウで開かないようにする
  4. WordPress

    【WPテーマ自作】UnderScoresの導入
  5. HTML&CSS

    【CSS】おしゃれなラジオボタンを作る
PAGE TOP